初めての審査は空手を始めて3ヶ月が経った頃、6月だった。
審査内容は覚えていない、組手以外は。
組手は散々だった。掴んで膝蹴りされるわ、顔面叩かれて鼻血でるわ、雑巾で顔拭かれるわ。
今なら注意されるところだが、当時は 「お~~い、掴んじゃ駄目だよ~」で終わっていた。
まだ ゛ケンカ空手゛が色濃く残っていた時代だった。
もう何十年も前になるが、今でも昨日のことのように覚えている。
強くなりたいと思い、はじめた空手。いつの頃からかチャンピオンになりたいと思い稽古するようになった。
チャンピオン=いちばん強い!かと言えばノー。
大会は非日常。日常的に道場で強い人がいちばん強い。
道場では自分より強い人はゴロゴロいた。だからこそ必死になって稽古した。
そして今、強くなりたい、否、強くありたいと思い稽古している。
淡い夢かもしれないが。
稽古後は皆で自主トレ!
ミットを主に対人稽古を行っている。
ひとりではできない、ミット、スパーリング、打ち合いが中心となる。
その昔、大会前、選手が集まり大補強大会!
ランニング後、ジャンピングスクワット100回×10セット、ひどい時は200回×5セットなど。
総回数は同じだが、ワンセットの回数が多いほど強度は増してくる。
技もない力もない、何も無い自分は “スタミナだけは” と必死だった。
おかげで再延長まで戦えるスタミナがついた。肉体的にも精神的にも。
力を生かすのは技、技を生かすのはスタミナ、スタミナを作るのは心。
そう思えるようになった。